ゆるふわコンペブログ

交渉コンペの考察を載せていきます。

はじめに

「太田ゼミは出会い系エンターテイメントゼミだよ」「太田ゼミはリア充ゼミだ」

そう聞いて僕も太田ゼミに応募してから早何年だろうか。

 

 軽く自己紹介。コンペは2015年に東大チームとして出場し、一応仲裁班長をしていた。この年度は交渉がコケたため3連覇を逃してしまったのだが、それでも仲裁が歴代最高点を取った代である。根拠、データに裏打ちされた指導をモットーに後輩の指導もしていたが、代が離れてきたためか呼ばれなくなったので、このブログを開設することにした。

 

そういうわけで、このブログはラウンドAを扱う予定でいる。3年生の頃、引き継ぎ書には「論理に強い東大生にとって仲裁は得意分野であるといえます。2013年度も、2014年度も(減点除く)も、仲裁分野において東大は全大学1位をとり、貯金を作りました。逆に言うと、仲裁は絶対に勝たないといけないところです。」と書いてあり、勝って当たり前という空気だった。ところが、シンガポール国立大やオーストラリア等、他校の台頭もあって、最近はそう簡単にいっていないようだ。

 

交渉コンペの仲裁の問題は難しすぎる。学部の民法では解けない。出題範囲は、国際私法や契約実務に及び、私は法科大学院生レベルの問題だと思っている。練習試合は過去問題なので過年度出した準備書面を焼き直してごまかせる(練習にはならないが)ものの、本番になるとそれも使えない。学部3~4年生が本番2か月前にスイッチを入れて取り組もうとするのは、無謀なスケジュールでしかない。泥沼にはまって当然である。こうして準備書面提出締め切り前に徹夜をしまくる地獄が毎年繰り返されている。私も参加者だったときに5徹させられたり、月あたりの拘束時間が500時間になったりと、それはそれは酷かった。過労死ラインを余裕で超えている。

 

拘束時間は加点要素ではないから、こうならないために早めに対策を講じておくことが必要不可欠である。自分達だけでは分からないと判断したら早めに先輩に教えを乞うべきである。自分達でやり遂げる!といったカッコつけは絶対にしてはいけない。絶対にできません。と言い続けているが、そういう連中は未だにいなくならないし、そういう輩は例外なく負けている。OB等への照会はむしろ運営が推奨するところであり、出題者はそういう準備を求めていると思われる。

 

以前は、交渉ゼミはどの大学でもいわゆるリア充ゼミだった。リア充ゼミで人気を高めておいて、コンペの参加者を確保しようという、よくできた仕組みであった。しかし、コロナ禍でそういうのも廃れ、残ったのはただのブラック環境だけである。そうするとコンペの競技人口は減って当然であろう。このブログを助けに、少しでもコンペの負担が軽減され、また結果も出ることを願ってやまない。